スカルノ
1901〜1970年
【概説】
オランダ領東インド(現インドネシア)の民族独立運動の指導者。太平洋戦争中の日本軍政に協力することで民族運動を維持し、日本の敗戦直後に初代大統領としてインドネシア独立を宣言した政治家。
日本軍政への協力と民族運動の維持
オランダ植民地支配下で民族独立運動を率いていたスカルノは、太平洋戦争勃発後の1942年に日本軍が同地(オランダ領東インド)を占領すると、軍政当局に協力する道を選んだ。日本軍は石油などの資源獲得と宣撫工作のためにスカルノら知名度の高い民族運動指導者を利用し、スカルノ側もまた、将来の独立への布石としてこれを利用するという相互の思惑が一致した。スカルノは日本軍への協力を通じて、それまで禁じられていた公用語としてのインドネシア語の普及や、民族意識の啓発に努めた。
終戦とインドネシア独立宣言の発表
戦争末期の1945年8月、日本の敗色が濃厚となる中でスカルノはハッタらとともに南方軍総司令官寺内寿一と会談し、独立の許諾を得て独立準備委員会を組織した。そして、同年8月15日の日本無条件降伏の直後、連合国軍が再進出してオランダの植民地支配が復活することを恐れた青年層の突き上げを受ける形で、1945年8月17日にインドネシア独立宣言を発表して初代大統領に就任した。その後、独立を認めないオランダとの間で激しい独立戦争を戦い抜き、1949年に完全な独立を勝ち取ることとなった。戦後の日本とは賠償交渉などを通じて緊密な関係を保ち続けた。