車輪石

碧玉などで作られた腕輪形石製品のうち、南島の貝輪を模して作られ、表面に放射状の筋が刻まれているものを何というか?
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車輪石 (しゃりんせき)

4世紀頃

【概説】
古墳時代前期の代表的な副葬品である、碧玉などの緑色石材で作られた腕輪形石製品。南海産の貝を用いた貝輪を起源とし、放射状の彫刻が施されているのが特徴である。

貝輪の模倣から生まれた造形

車輪石は、弥生時代から古墳時代初頭にかけて珍重された南海産のゴホウラやスイジガイといった貝輪(かいわ)を、石製品として模倣・追体験する形で造られた。古墳時代前期にあたる4世紀に入ると、南島ルートからの貝の調達が困難になったことなどから、畿内を中心とする王権が、緑色凝灰岩や碧玉といった石材を用いてこれを人工的に製作するようになった。表面に刻まれた放射状の溝が牛車の車輪に似ていることから、後世に「車輪石」と命名されたが、本来は貝の形態を様式化したものである。

首長権の象徴とヤマト政権の政治ネットワーク

車輪石は、石釧(いしくしろ)鍬形石(くわがたいし)とともに、前方後円墳などの竪穴式石室から主に副葬品として出土する。これらは単なる実用の装身具ではなく、呪術的な権威や政治的な地位を示す威信財(いしんざい)としての性格を強く持っていた。畿内の王権中枢で集中的に生産され、服属や同盟の証として地方首長へと配布されたと考えられており、ヤマト政権による政治的ネットワークの広がりを示す重要な考古学資料となっている。

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最終更新:2026年7月27日 @ 18:50

日本史一問一答(ランダム)

Q. 鎌倉時代前期、物資の輸送をスムーズにするために僧の往阿弥陀仏が幕府の協力を得て由比ヶ浜に築造した人工の港(築島)を何というか?
Q. 折衷学派の流れをくみつつ、より実証的な文献研究を深めた「考証学派」の代表的な学者として知られる人物は誰か?
Q. 地引き網によるイワシ漁が盛んに行われ、干鰯(肥料)の大産地となった上総国の海岸はどこか。