対テロ戦争

アメリカ同時多発テロ事件を受け、ジョージ・W・ブッシュ大統領がテロ組織とその支援国家を根絶するとして宣言し、開始した戦争を何というか?
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重要度
★★

【参考リンク】
対テロ戦争(Wikipedia)

対テロ戦争

2001年〜

【概説】
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を契機に、アメリカのブッシュ政権が宣言したテロ組織およびその支援国家に対する軍事行動。日本においては、小泉純一郎内閣による異例の早期支持表明と、それに伴う自衛隊の海外派遣という安全保障政策の大転換をもたらした契機となった。

「対テロ戦争」の勃発と国際社会の変容

2001年9月11日、アメリカ合衆国で発生した同時多発テロ事件は、世界の安全保障観を激変させた。アメリカのジョージ・W・ブッシュ政権は、国際テロ組織アルカイダとそれを庇護するアフガニスタンのタリバン政権に対する軍事攻撃を開始し、これを「対テロ戦争(テロとの戦い)」と位置づけた。

アメリカはさらに、大量破壊兵器の保持を理由にイラクを「悪の枢軸」の一国と名指しし、2003年にはイラク戦争へと踏み切った。この一連の軍事行動は、従来の主権国家間の戦争とは異なり、国境なき非国家主体(テロ組織)を対象とするものであり、国際法上の先制攻撃の是非や単独行動主義(ユニラテラリズム)に対する強い批判を浴びることとなった。

小泉内閣の対応と「テロ特措法」の制定

日本国内では、時の小泉純一郎首相がテロ事件直後に「アメリカを支持する」といち早く表明し、日米同盟の緊密さを国際社会にアピールした。1990年の湾岸戦争時に資金援助のみに留まり「ショー・ザ・フラッグ(旗幟を鮮明にせよ)」と国際社会から批判された反省から、日本政府は目に見える人的貢献を模索した。

その結果、2001年10月に国会でテロ対策特別措置法(テロ特措法)が迅速に成立した。これにより、従来の自衛隊海外派遣の法的根拠であったPKO協力法などの枠組みを超え、戦時にある外国の軍隊(米軍など)に対する、非戦闘地域での後方支援(インド洋における洋上給油活動など)が可能となった。これは日本の防衛政策における事実上の拡大解釈であり、憲法第9条との整合性をめぐる議論を再燃させることとなった。

イラク派遣と安全保障政策の転換

2003年にイラク戦争が勃発すると、小泉内閣は再びアメリカの武力行使を支持した。同年7月にはイラク復興支援特別措置法(イラク特措法)を制定し、翌2004年には自衛隊(陸上・航空自衛隊)をイラク南部のサマワに派遣した。

この派遣は「人道復興支援」を大義名分としていたが、実際のイラク国内は泥沼の治安悪化状態にあり、「非戦闘地域」という法的前提が極めて不透明な中での派遣であったため、憲法が禁じる「武力行使との一体化」にあたるのではないかという激しい国会論争が巻き起こった。この「対テロ戦争」への関与を通じて、自衛隊の海外任務は「国際貢献」として常態化していき、後の防衛省昇格(2007年)や安全保障法制の整備へとつながる、日本の安全保障政策の歴史的な転換点となったのである。

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最終更新:2026年6月17日 @ 23:49

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