第一復員省・第二復員省
1945〜1946年
【概説】
太平洋戦争の敗戦に伴う陸海軍の解体を受け、復員および引き揚げ業務を処理するために設置された中央官庁。旧陸軍省が第一復員省に、旧海軍省が第二復員省にそれぞれ改組されて誕生した暫定的な組織である。
陸海軍の解体と「復員省」への移行
1945(昭和20)年8月の敗戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指導のもとで日本の徹底的な非軍事化が進められた。これに伴い、軍令機関である参謀本部や軍令部が廃止されたが、軍政機関であった陸軍省・海軍省は直ちに廃止することが困難であった。国内外に残留する数百万人の将兵を安全に帰還させ、武装解除や人事、給与などの残務処理を行う実務機関が必要とされたためである。そこで同年12月、従来の陸海軍の組織と人員を引き継ぐ形で、陸軍省が第一復員省に、海軍省が第二復員省へと改組された。
復員業務の実態と「復員庁」への統合
両省の主な任務は、海外からの引き揚げ輸送の計画・実施、復員軍人に対する復員証書の交付や給与の支払い、さらには航路の安全を確保するための掃海(機雷の除去)作業などであった。大臣には幣原喜重郎首相が兼任で就任したものの、実務は旧軍の将校らが引き続き担当した。その後、復員・引き揚げ業務の進展と組織の縮小に伴い、1946(昭和21)年6月に両省は統合されて内閣直属の復員庁となった。この復員庁も翌1947年には廃止され、業務は厚生省(現・厚生労働省)へと引き継がれていくこととなる。