長門国

東大寺大仏の鋳造に必要な銅を大量に産出した「長登銅山」がある国はどこか?
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長門国 (ながとのくに)

【概説】
山陽道の西端に位置する、現在の山口県北西部にあたる令制国。奈良時代には東大寺大仏(盧舎那仏)の鋳造に必要な銅の主要な産地として、国家的な事業を支えた重要な地域。

古代国家を支えた長門国の鉱物資源

長門国は、現在の山口県北西部に設置された令制国である。本州の最西端に位置し、九州や朝鮮半島へとつながる交通・軍事の要衝として機能する一方、古代の日本において極めて重要な鉱物資源(銅)の供給源としての役割を担っていた。特に天平年間、聖武天皇によって進められた東大寺大仏(盧舎那仏)の造営事業においては、長門国で採掘された大量の銅が平城京へと運ばれ、大仏の体躯を鋳造するための主要な原料となった。

長門鋳銭司と律令国家の経済基盤

長門国の銅は、大仏鋳造だけでなく貨幣制度の確立にも深く関わっていた。国内屈指の銅山であった長登(ながのぼり)銅山(現在の山口県美祢市)の存在を背景に、長門国には皇朝十二銭の鋳造を担う長門鋳銭司(すぜんじ/ちゅうせんし)が置かれた。このように長門国は、奈良時代の律令国家における経済・通貨制度、そして仏教を通じた国家鎮護政策を物質面から支えた、極めて重要な資源供給地であったと言える。

日本歴史地名大系〈第36巻〉山口県の地名 (1980年)

膨大な史料に基づき山口県内の全自治体と各字の歴史を網羅した、地名研究の金字塔となる一冊。

角川日本地名大辞典 別巻2 日本地名総覧

日本全国の地名を体系的に整理し、所在や由来を紐解くための広大な知識が詰まった辞書的書。

最終更新:2026年6月17日 @ 23:49

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