建武年間記(建武記)

建武政権の混乱を風刺した「二条河原落書」が現在に伝わる出典元となっている、室町幕府の記録文書群を何というか?
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【参考リンク】
建武の新政(Wikipedia)

建武年間記(建武記) (けんむねんかんき(けんむき)

14世紀後半

【概説】
室町幕府初期の法令や公文書、年中行事などを集めて編纂した記録。建武政権から室町幕府草創期にかけての政治体制や社会情勢を伝える貴重な史料であり、当時の社会風刺である「二条河原落書」を収録していることで知られる。

室町幕府初期の政治と有職故実を伝える記録

建武年間記(建武記)は、鎌倉幕府の滅亡から建武の新政、そして室町幕府の誕生に至る激動の南北朝時代(14世紀半ばから後半)に編纂されたと推測される書物である。本書は、武家や公家の儀式、法令、公文書の様式などを集めた一種の有職故実書であり、編纂者は幕府の政務や先例に精通していた官僚層(政所執事を務めた伊勢氏の一族など)と考えられている。新たな武家政権である室町幕府が、前代の先例や建武政権期の試行錯誤を踏まえつつ、どのように自らの法秩序や官僚機構を整えていったかを検証するための重要な学術的価値を有している。

「二条河原落書」にみる新政への批判と混乱の世相

本書が歴史的に最も注目されるのは、1334(建武元)年に京都の二条河原に掲げられたとされる落書き、「二条河原落書」を採録している点にある。「此比都に流行るもの 夜討 強盗 謀綸旨(にせりんじ)」という有名な一節で始まるこの七五調の風刺詩は、後醍醐天皇による建武の新政がもたらした急速な制度改革の失敗、恩賞を巡る混乱、公家と武士の価値観の衝突などを余すところなく伝えている。『建武年間記』という公的な性質を持つ記録にこの落書が書き留められたことは、当時の為政者や実務官僚にとっても、この落書が当時の世相や世論を極めて的確に反映した重大な批判精神の表れとして認識されていたことを示している。

現代日本思想大系〈第14〉芸術の思想 (1964年)

芸術の根源的な意味を問い直し、戦後日本の精神史を鮮やかに浮き彫りにした、思索を深めるための貴重な一冊。

詳説 日本史史料集

歴史的転換点における重要文書を網羅し、時代の実相を深く理解するための学習・研究に欠かせない資料の集大成。

最終更新:2026年6月17日 @ 23:49

日本史一問一答(ランダム)

Q. 徴兵告諭の中で使われ、農民に「生き血を抜かれる」と誤解されて一揆のきっかけとなった兵役を指す言葉は何か?
Q. 1955年に成立した、自由民主党が常に与党として政権を握り、日本社会党が野党第一党として対抗する日本特有の政治体制を何というか?
Q. 日本は「万世一系」の天皇が統治する神の国であるという『古事記』『日本書紀』の神話に基づく歴史観念で、戦時下に徹底されたものは何か?