国防の本義と其強化の提唱(陸軍パンフレット)

1934年に陸軍省が発行し、「戦いは創造の父、文化の母である」という書き出しで国家改造と国防国家の建設を主張したパンフレットの名称は何か?
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国防の本義と其強化の提唱(陸軍パンフレット) (こくぼうのほんぎとそのきょうかのていしょう)

1934年

【概説】
1934年(昭和9年)10月に陸軍省が発行した、軍部主導の国家総動員体制の構築を国民に訴えた啓発パンフレット。従来の軍事防衛にとどまらない、政治・経済・社会・思想などの広範な領域にわたる国家統制(広義国防)の必要性を論じた。

「広義国防」の提唱と陸軍の意図

満洲事変の勃発および国際連盟の脱退を経て、日本が国際的な孤立化の道を歩むなか、陸軍省新聞班から発行されたのが本パンフレットである。本書の最大の特徴は、国防を単なる武力行使としての「狭義国防」に限定せず、国家の総力を挙げて戦争に備える「広義国防」として再定義した点にある。陸軍は、次の戦争が国家の全機能が総動員される「総力戦」になることを見据え、軍事力のみならず、国民の精神や経済生活をも一体化させた国防国家を構築すべきだと主張した。

資本主義批判と統制経済への布石

また、本書は当時の自由主義的な資本主義経済がもたらした階級対立や農村の窮乏を激しく批判し、国家の介入による強力な統制経済・計画経済への移行を求めた。この急進的な社会改革の主張は、政党や財界から「軍部による不当な政治介入」「共産主義的である」といった強い反発を招いた。しかし、五・一五事件後の政党政治後退期において、本書は軍部が政治的主導権を握るための有力な世論形成ツールとなり、後の国家総動員法(1938年)に代表される戦時総力戦体制の確立に向けた先駆的な理論提示となった。

日本の軍隊: 兵士たちの近代史 (岩波新書 新赤版 816)

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昭和十年代の陸軍と政治 (ちくま学芸文庫ツ-8-2)

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最終更新:2026年6月17日 @ 23:49

日本史一問一答(ランダム)

Q. 白河天皇の法勝寺をはじめ、院政期に歴代の天皇や上皇が京都に建立した、「勝」の字がつく6つの寺院群を総称して何というか。
Q. 鎌倉時代後期に現れた、伝統的な和様をベースにしながら、大仏様や禅宗様の細部の技法を取り入れて融合させた建築様式を何というか?
Q. 1946年に公職追放された鳩山一郎の代わりに組閣され、日本国憲法の公布と施行を行った内閣は誰の内閣か?