参議院

大日本帝国憲法下の貴族院に代わって設置され、任期が6年で解散がない議院は何か?
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参議院

1947年〜

【概説】
日本国憲法の下で、大日本帝国憲法における貴族院に代わって設置された国会の議院。衆議院とともに二院制の一翼を担い、解散がなく任期が6年(3年ごとに半数改選)と定められている。一時的な世論の動向に左右されない、長期的な視野に立った審議を行う「良識の府」としての役割が期待されている。

貴族院の廃止と二院制の維持

戦後の日本国憲法制定過程において、当初GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の草案では、国会を「一院制」とすることが提示されていた。しかし、日本政府側は長年の帝国議会運営の経験から、第一院(衆議院)の行き過ぎを抑制し、多角的な視点から慎重に審議を行うためには二院制の維持が不可欠であると強く主張した。

その結果、皇族や華族、多額納税者など非公選の議員で構成されていた特権的な貴族院を廃止し、新たに公選制に基づく第二院として「参議院」を設置することが決定されたのである。これにより、主権在民の原則に基づき、両院ともに国民の直接選挙によって選ばれた代表者で構成される民主的な国会が誕生した。

参議院の組織と権限の特徴

参議院は、任期が4年で任期途中の解散がある衆議院とは異なり、いかなる場合も解散がなく、任期は6年と定められている。さらに、3年ごとに議員の半数を改選するシステムを採用している。これは、時の政治的熱狂や世論の急激な変化に対して防波堤の役割を果たし、国政の継続性と安定性を担保するための仕組みである。

権限の面では、予算の先議権や内閣不信任決議権を持たない。また、法律案の議決、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名においては、両院の意見が一致しない場合に衆議院の優越が憲法上認められている。しかし、憲法改正の発議などにおいては両院が完全に対等の権限を有しており、衆議院に対する強力なチェック機関としての地位を与えられている。

「良識の府」への期待と政党化の波

創設当初の参議院は、政党の党利党略や派閥力学から距離を置き、各界の専門家や有識者が独自の知見を活かす「良識の府」としての役割が強く期待されていた。実際に1947年(昭和22年)の第1回参議院議員通常選挙後には、無所属議員や非政党人を中心に結成された院内会派「緑風会」が最大勢力となり、是々非々の立場で独自の法案修正や議論を主導した。

しかし、1955年の「55年体制」成立以降、二大政党制の定着とともに参議院の政党化が急速に進展した。議員の多くが政党の公認候補となり、審議においても衆議院と同様の与野党対立の構図が持ち込まれたため、長らく「衆議院のカーボンコピー」と揶揄される時期が続くこととなった。

現代政治における「ねじれ」と新たな意義

参議院の存在感が再び歴史的に大きくクローズアップされたのは、1989年(平成元年)の第15回通常選挙である。この選挙で自由民主党が結党以来初めて参議院で過半数割れを起こして以降、衆議院と参議院で多数派が異なる「ねじれ国会」が頻発するようになった。

ねじれ状態においては、衆議院で可決された法案が参議院で否決・廃案になる事態が相次ぎ、参議院が政権運営を左右するほどの強力な力を持つことが実証された。現代においても、解散がないメリットを活かした長期的視野での政策論争や、政府に対する行政監視機能(決算審査など)の強化など、衆議院とは異なる独自性をいかに発揮していくかが、日本政治の重要な課題となっている。

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最終更新:2026年6月17日 @ 23:49

日本史一問一答(ランダム)

Q. 完新世の温暖化により食料資源が豊富になったことで、旧石器時代の移動生活から変化し、一ヶ所に住まいを構えるようになったことを何というか?
Q. 後三条天皇が徴税の基準を統一するために定めた、全国で標準とされた枡(ます)を何というか。
Q. 弘安の役において、元の大軍が乗る船の多くを沈没させ、日本側の勝利を決定づけたとされる暴風雨を当時は何と呼んだか?